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佐々木塾ブログ : 2018年9月

音読とマトリックス計算そして書くこと

 音読マトリックス計算は学力を新しく獲得する前提ですが、読むこと計算だけに終わっていては学力を確実に定着されられないかもしれません。音読でまるで自分の書いた文章のようにスラスラ読めてももう一つ大事な要素「書く」ことを怠るわけにはいきません。書くことをいやがリ読むことだけで済ませている子は仮に多面的な読書ができていても成績は芳しくないかもしれません。物知りではあっても面倒くさがり屋で知識は多くても学力は今一つになりかねません。読書好きの子は大して勉強しなくても小中学校までは成績上位を保てているかもしれません。しかし「書く」ことを怠っていると中学生になっても「書く」ことがいいかげんな子は成績は次第に下降していきます。書くことは習ったことを学力に定着させる最も効果的な方法なのです。「書く」という作業は習ったことを今一度思い返しそれをノートに再現し記憶通りに視覚化していくことです。ノートづくりの上手な子で成績下位の子は一人もいません。


 「書く」ことの初めは漢字練習でしょう。今の子は漢字を書くことが苦手です。「漢字なんて書けなくてもスマホがある」ということなのでしょうがそれはとんでもない間違いです。漢字は表意文字です。文字から何かを思い浮かべることができるのです。それは想像力を高めるのです。この部首はどんな成り立ちだろうなどと興味を抱けばしめたものです。何か子供に意欲が引き出せる工夫を考えていきたいものです。漢字が毎日の学習習慣の中に組み込まれたら、聞き写し、書き写しなども大変な効果があります。一時期朝日新聞の「天声人語」を書き写すノートがはやったことがありますが、これなんかがも一度復活すれば安上がりで効果の出る学習法です。ぜひお宅のお子さんを「書く」こと好きにしてあげてください。


 さらに「書く」ことにはもう一つ大きなメリットがあります。暗記物を定着させる大きな武器になります。中学受験とか高校受験では「考える力」もさることながら「記憶力」を競う問題も数多く出題されます。例えば英単語を覚えることを例にとりましょう。B5の紙に覚えたい単語を30個適当に書ききます。「書く」力を持っている子ならこれを10分で覚えられます。まず30個の和訳  try→試みる elephant→象 enough→十分な・・・と言って2分で転換できるまで繰り返します。次は英訳です。試みる→try 象→elephant 十分な →enough ・・・これも2分で言えるまでやります。そして最後はスペルです。スペルは「書く」ことが一番の方法です。書くのは殴り書きでも構わない。音声を加えてやると効果は2倍になります。暗記には口と手を連動させるのが最も効果的です。テストをして全部できるようになったらその日は終了。翌日は忘れているのもあるかもしれません。ただ同じことをもう一回やれば前日よりも短時間で覚えられるはずです。その日はさらに30個を加えて覚えてもいい。こうして英単語ばかりではなく暗記物をこなしていけばいいのです。この暗記の土台を支えているのは「書く」ことです。


 

AO入試

 今佐々木塾に通ってくれているK君について。彼は今野球部に所属して甲子園を目指しています。佐々木塾には週一回部活のない日に通ってくれていますがその休みの日も大会が近かったり、休日と重なったりすると部活があって塾のほうはお休みということになります。順調に塾通いがなかなかできない状況が続いています。東京都でベスト16くらいの実力校ですが、第三者から見るとそこまでするものなのかという過酷な日程のような気がします。それを言っても栓ないこと。部活に高校生活をささげてきたK君個の頑張りを受験で有利に使う入試法を考えたいと思います。


 答えはAO入試です。2020年の大学入試改革をご存知ですか?国立大学協会は、AO入試・推薦入試の割合を2021年度までに国公立で3割にまで増加する目標を掲げています。この動きに連動して私立大学もAO・推薦入試の募集人員は増えていくものと予想されます。一方で、AO入試の難易度は高くありません。というのは「そもそも目指す人が少ない」上にどこの塾も明確な対策ができていません。私が試みに調べたところ東京近辺では早稲田塾・AO義塾といったところがネットでひっかかってきました。それなりの実績は上げているようですが授業料が年間70万から120万もします。未開拓の分野で強気の授業料設定という気がします。


 さてK君の今後の過ごし方ですが、来年の高校野球が終わるまでは当然今の生活を続けることになるのでしょうが、二点だけ頼んでおきたいことがあります。一点目は英語外部試験を受けてほしいということです。英検(これは佐々木塾も準会場になっていますので佐々木塾で受けられます)TEAP・TOFULなどどれでも構いません。英検で言えば2級程度をとってほしいのです。最悪の場合、合格はできなくても構いません。英検2級とはどんなものかを体験しておいてほしいのです。合格は部活終了後佐々木塾で対策します。


 二点目はAI・loTなどのテクノロジーが発展し、転換点を迎えている今、どのような人間が社会で求められているのかを考えてほしいのです。そのうえで自分が今後どんなスキルを身につけていく必要があるのか考え自分自身を見つめる。いきなりこんなことを考えろと言われても戸惑うばかりかもしれません。そのためのお薦めの本を紹介しておきます。①「文芸春秋オピニオン2018年の論点100」②「大学受験に強くなる教養講座(筑摩プリマー新書)」③「MD現代文・小論文(MDシリーズ)」などです。①から入るのがお薦めです。③は辞書みたいなものなので自分が実際小論文を書くときになって揃えてもいいかもしれません。


 以上がK君が今後どのようにして自分の道を切り開いていけばよいかを考察した一文です。むろんK君だけでなく高校時代に打ち込んできたものがあってそれを大学受験に生かせないかを考えている人にも読んで欲しいです。そしてぜひ佐々木塾の門をたたいてください。


音読とマトリックス計算(2)

 今回はマトリックス計算について考えます。マトリックスという名前は佐々木塾を開講する際、話題の映画「マトリックス」(日本語訳はm×n行列)を借用して命名したものです。算数の苦手な子の三つの原因を教育評論家の岸本裕史氏は①家庭での会話や経験の中で数量を意識する生活が少なかった子。②何が書かれていて何が問われているかを読み取れない子。③計算力の頼りなさ。少し複雑な計算がのろいうえに不正確な子。と分析をしています。私もぼんやりと数に対するセンスが算数の得手不得手を決めるのではと考えていたので、岸本氏の分析は的を射たものだと思いました。①の克服は授業やプリントで、②の克服には音読を ③の克服はマトリックス計算をと考え今の佐々木塾マトリックス計算が始まりました。


 佐々木塾で行うマトリックス計算は百マスの足し算、引き算、掛け算 割り算(A型・B型・C型)があります。学年ごとに目標タイムがあってクリアすると次のj計算に進むという具合です。これらをクリアーできると往復計算(足し算・引き算)、エレベーター計算(掛け算・割り算)へと進みこれが一周するとまた百マスの足し算に戻ってきます。その時は目標タイムがまた上がっています。これまでの経験で計算能力は努力に比例し確度と速度が上がっていきます。がんばりさえすればどの子も一定の成果を収めることができます。達成感、充実感、成就感を持てる仕組みになっています。割り算C型100問を2分切れるとそれまで落ち着きのなかった子が落ち着きを持つようになるなど少し信じられないような卓効が報告されています。


 さてこの効用について考えてみます。この計算をを毎日行い速度確度が上がってくると何よりも自分への自信や誇りが生れます。やればできるんだという自信はさらに高い学力を目指す起爆剤的役目を果たします。多くの思考力を必要とする問題,高次の実験観察などを行う際の集中力へとにつながります。計算力を伸ばすということはただ単に電卓のような器械になることを目指すのではなく本当の生きた人間になるための取り組みは小さいけれど大きな人間になるためのステップになると私は信じています。佐々木塾生の皆さん毎日マトリック計算を続けてください。 

 
 

 

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