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佐々木塾ブログ : 2023年2月

不合格で考えた

 今回は塾をやっているいる以上どうしても避けて通れない問題…不合格について考えたい。その前に引用したい文章がある。

 ”失敗してもいいからやってみよう”という失敗と、”絶対成功させてやる!”という気持ちのもとでの失敗は、全く別物だと思います。後者の失敗では大きなショックを味わいますが、そこから学ぶことは非常に大きいのです。西畠背順「教えてくれたのは植物でした」


 この引用の後者の場合、実は成功するよりも実りがあったのではとさえ私は思っている。これはあくまで死に物狂いで勉強して誰にもも後ろ指をさされない勉強をしてきたものだけに言えることではあるが。話を当塾の生徒C君に戻したい。彼はW中学を本命に置き、T中を抑えに今年の入試に臨んだ。W中学は2/1と2/3、T中は2/2に入試があった。W中学は当落線上で、T中は模試でも合格可能生が高いところにあった。2/1のW中学がだめで、さらに2/2のT中がだめとわかったとき、C君は大粒の涙を流したということだ。そして動揺したままW 中の2回目を受けそれも玉砕。結局今回の受験は0勝3敗という結果に終わってしまった。

 この経緯を知って私が思ったことは、あれだけ真面目に佐々木塾の授業を受けてくれ、宿題や課題など黙々とこなしてくれた可哀想だということだった。神も仏もいないのか。塾講師にあってはならぬ神頼み的なことまで考えてしまった。


 しかし冷静に考えたときこれは可哀想でも気の毒でも何でもない。C君にとってまたとない経験ができたのだと考えるようになった。これはC君がT中学を落ちたことを知ったとき大粒の涙を流したということがすべてを語ってくれる。私たちは”絶対に受かってやる”という思いからことを始めることがあるだろうか?案外落ちた時の予防をあらかじめ作って置いて、落ちた時のショックを和らげる策を講じたりしていないだろうか?そう大粒の涙が出てきたのは”絶対受かってやる”という気持ちが裏切られたからで人としてあまり体験しない種類のショックであると思う。

 後のないところまで自分を追い詰めて、その願いが報われなかったとき見える景色はどんなものだろう。そんなことを経験したことがない人にとっては「絶望の真っ暗闇」というかもしれない。でも本当は意外とぼんやりとではあるがうす暗い光が見えるのではないだろうか?全力を出し切った清々しさと次が与えられるなら今度こそという確かな決意。それが光となって見える気がする。だから「不合格」ということはこれで終わりなのではなく、次衛のステップと置き換えらるのかもしれない。歌の歌詞のような結論になってしまったが、「不合格」も決して気休めでなく悪くない経験だと思う。


2023年受験報告

 今年の受験もほぼ終わり結果も出そろった。今年佐々木塾は中学受験、高校受験が少なく、大学受験が大半を占めた。付属校からの内部進学もあったがほとんど一般受験での成績である。わずか10名(うち1人は内部進学)の精鋭で慶應はじめGMARCHなど20数校の大学に合格した。国立や早稲田はこれからなのでまだ上積みできるかもしれない。9名でこの実績は快挙である。もちろん佐々木塾が貢献できたのは英語と国語だけで残りの教科は本人たちの努力の成果のだがやはり佐々木塾在籍者がこれだけの成績を残してくれたことは喜ばしい限りである。

 しかし受験につきものの悲劇は今年も起こった。二浪男子である。目指すは医学部。最大の失敗は共通テスト出願日を忘れていて出願しなかったのである。出願受付は9月26日から10月6日であった。普通に高校や大手予備校に通っていれば周りの様子で間違うはずがないのだが、英語は佐々木塾、数学も個人塾でしかも個別指導を受けていたので他の生徒との接触もあまりない。つい出願期間を見過ごしてしまったのである。これは本人の不注意でもあるが塾側も声掛けぐらいはしなければいけなかったと反省したが後の祭りとはこのことだ。結局Sくんは来年の捲土重来を目指すことになった。なんとも気の毒な話である。

新しい単語で世の中の動きを知る

 gerotranscenence(老年的超越)という単語について書いているとき、「ターゲット」とか「システム英単語」に新しく掲載される単語は世の動きをよく表していると感じた。ここではそういう単語を見直してみたい。

 医学用語ではdementia(認知症)、obesity(肥満)、osteoporosis(骨粗鬆症)、longevity(長寿)、chronic(慢性)genetic(遺伝子の),examinee,subject(被験者)、placebo(偽薬)

 宇宙関係ではspace junk,space debris(宇宙ゴミ)、orbit(軌道)altitude(高度),collision(衝突) 情報化社会関係ではanonimity(匿名性)、Facebook entry(フェイスブックの記事)、big data(人間では全体を把握することが難しい巨大なデータ群)pull out a smartphone(スマホを取り出す)

 コロナ関連用語ではpandemic(世界的大流行病)、epidemic(流行病)、cluster(集団)、immunity(免疫力)infection(感染症)

  社会問題ではself-driving vehicle(自動運転車)、driverless car(無人自動車)、trafific intersection(交差点)、traffic jums(交通渋滞)、artificial intelligence(A I・人工知能)

 男女関係ではseretonin(セレトニン・神経伝達物質)、oxytocin(オキシトシン・愛情ホルモン)、cerebral cortex(大脳皮質)、hippocampus(海馬)、fidget(ごそごそする),bullying(いじめ)

 上記の単語のほかにもコミュニケーション、移民、スマホ、環境問題、などにも独特の単語がある。ターゲットやシステム英単語7訂版に加わるかもしれないし既に載っているものもある。英語の長文は一昔前なら「定番もの」の英文が使われ何度も入試に使われていた。ところが最新の入試では「定番もの」は姿を消し、英字新聞、最新の学術論文の出題が激増中である。
だから現在進行中の話題を知るには大学受験の英語長文を追いかければ今の世界を知ることができる。単語もそれに合わせ回転が速くなっている。「定番もの」が幅を利かせていた長文と今の長文どちらに軍配が上がるのかは一概に言えないことだが使える英語を目指す今には英字新聞や、学術論文があっているのいるのかもしれない。


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